CFDのレベルアップと業務効率化セミナー2011

ご質問への回答集(Q&A)

エンジン性能改善のための新しいエンジンCFD解析手法の提案

1.時間に対して格子の粗密制御をすることは可能でしょうか?
1.解適合格子(Adaptive Mesh Refinement)、内挿格子(Embedding)共に、時間に対する格子の粗密制御が可能です。この機能により、希望するタイミングで対象領域に対して必要な精度を確保しつつ、計算格子数の増大を抑制して、計算負荷を低減することが可能になります。
2.解適合格子(AMR)の参照変数は流速勾配だけでしょうか?
2.流速勾配以外に、温度、各種化学種質量分率、各種受動スカラの勾配を参照することが可能です。次期バージョンではY+にも対応します。
3.時間刻みの自動調整において、参照する変数はクーラン数でしょうか?
3.CONVERGEでは、音速、気相流動、拡散に基づくクーラン数に加え、噴霧液滴挙動、液体蒸発、化学反応(燃焼)の時間刻みごとの評価を行うことにより、    計算の安定化と精度確保を図っています。
4.筒内の解析が可能であることは分かりましたが、排気ガスの触媒当たりの非定常解析を行った事例はありますか?
4.現時点では適用事例はありません。この非定常解析は、排気ブローダウン時の偏流においては必須であり、CONVERGEの機能を使用して解析可能です。適用事例に関しては、弊社のエンジニアリングサービスにて対応させて頂きます。
5.解析事例における計算時間低減効果は、同じ計算を同じスペックのマシンで比較した場合のものでしょうか?
5.同じ計算に対して粗密制御を実施した場合と実施しない場合を、同じスペックのマシン上で比較した場合の効果です。
6.排気ガスのガス当たり多気筒・複数サイクル計算において、計算時間の短縮化のために、燃焼計算を省略する、あるいは簡略化する手段はありませんか?
6.熱発生を燃焼計算ではなく熱ソースとして与える多気筒解析機能があります。例えば、1気筒で詳細化学反応計算し、他気筒に対する熱ソースとして与えます。

詳細化学反応計算を含むCONVERGE次期リリース版 最新機能の紹介

7.CONVERGEにおける一般的な計算時間と計算スペックを教えてください。
7.単気筒で、詳細化学反応解析を用いた燃焼計算を含む吸気行程~膨張行程を16coreで計算した場合の計算時間は約2日間です。4気筒の例では、最大約400万セルの大規模計算になりますが、CONVERGEの並列化効率は高く、64coreを用いることで実用レベルでの計算が可能です。
8.実際のガソリンは多成分ですが、多成分を考慮した解析に対して多成分燃料の機能を適用できるでしょうか?
8.適用が可能です。ただし、それぞれの成分の物性データベースや燃焼時の反応モデルなどの準備が必要になります。
9.カットセル方式の場合、壁近傍で薄すぎる、あるいは小さすぎる格子が生成される場合があります。そのような格子に対して、計算上の不具合は発生しないのでしょうか?
9.壁近傍の格子体積が、その隣接格子の30%以下の体積となった場合、近接セルと格子を合体させることにより、微小格子の発生を回避しています。
10.Q9の閾値に関して、30%の閾値を変更したことはありますか?
10.閾値を変更したことはありません。これまでの多くの事例におきましても、この閾値で大きな計算上の不具合は発生していません。

エンジンCFD燃焼解析の自動レポート処理による業務効率化と生産性向上

11.Windows XPだけに対応してますが、Windows 7には対応可能でしょうか?
11.現時点では未対応で予定もありません。具体的にご要望、ご相談を頂ければ、対応を検討させて頂きます。
12.カスタマイズは可能でしょうか。
12.可能です。ユーザ独自の評価指標や確認すべき項目がある場合は、ご相談ください。
13.このソフトウェアの価格を教えてください。
13.年間ライセンスで80万円です。ICE Reporterはサイトライセンスなので、1サイトで稼動している複数のFieldViewライセンスに対してご利用頂くことができます。

グラフィック性能が大幅に向上した FieldView 13の新機能紹介
CFDデータマネージメントと生産性のワークフローを実現するFieldView 13

14.CFDの生データとXDBでの誤差はありませんか?
14.誤差は全くありません。XDB Workflowを使用してCFDの評価をすることで大幅な工数コスト削減が可能になります。
15.FieldView 13でグラフィックの高速化はどの程度実現できていますか?
15.従来バージョン(12.3まで)と比較し、2倍~40倍の高速化を実現しています。10枚程度の半透明表示断面がある場合でも、マルチスレッド処理による流線アニメーションの同時表示を行うことで、非常にスムースに描画されます。但し、高速化の度合いは搭載してグラフィックカードに依存します。
16.マルチスレッド処理とは何ですか?
16.アプリケーションをスレッド呼ばれる小さな処理単位に分けて並行実行する高速化手法です。FieldView 13ではこの手法を採用することで、大幅な速度向上を実現しました。

CADモデルの変換/リペアと工数コスト削減の強力なツール TransMagic R8sp5のご紹介

17.今回追加されたXL-64モジュールは、ただ単に64bit環境に対応しただけなのでしょうか?
17.従来のコードをそのまま64bit対応にしたのではなく、新規に開発を行いました。この新コードによる64bit環境対応では、従来の32bit環境対応と異なり、メモリ使用量における制限をなくし潤沢なメモリを各処理に効率的に利用できるようになりました。
18.64bit環境ではどれくらいの規模の三次元CADデータを処理できますか?
18.開発元によるBMテストによれば、2.5GBのCATIA V5データを変換した実績があります。
19.GUIからの実行ではなく、GUIを介さずにコマンドを実行することは可能ですか??
19.可能です。そのためにはTMCmdオプションを購入いただく必要があります。このオプションにはVB, Python, C++などのAPIも含まれています。

複雑ジオメトリへのメッシュ生成ロバスト性が向上したPointwise V16.04の最新機能紹介
Pointwise 開発最新情報 ~GridgenからPointwiseへの移行について~

20.バッフルを使用した粗密コントロールをPointwiseでは使用できますか?
20.Pointwise V17で使用可能です。
21.Glyph1(Gridgen用)とGlyph2(Pointwise用)での互換性はありますか?
21.互換性はありません。再度作成する必要があります。但し、Tcl/tkにより記述されたルーチンには、互換性があります。
22.多面体メッシュへの対応予定はありますか?
22.Pointwise V18以降で対応する計画です。この他にも、大規模メッシュ生成、T-REX(境界層テトラメッシュ生成機能)の高速化などを計画しています。
23.T-REX(境界層テトラメッシュ生成機能)が機能向上したとありますが、計算精度に与える影響はいかがでしょうか?
23.今回ご紹介したOnera M6 Wingの事例では、ヘキサメッシュと同等の精度が得られおり、実験によって得られたはく離も高精度に再現されています。

SCULPTOR V2.4による設計者が扱いやすいCFD多目的最適化設計の提案

24.SCULPTOR V2.4に搭載予定の最適化設計モジュールは、単独の最適化エンジンとして他のツールと組み合わせて使うことができますか?
24.他ツールとの組み合わせが可能です。ただしこの最適化設計モジュールは、メッシュモーフィングによる形状最適化を行うので、最適化における設計変数はメッシュモーフィングの制御パラメータに限定されます。メッシュモーフィングにおけるパラメータスタディのケース数が多い場合でも少ない作業工数で最適化することができます。
25.本発表で紹介された最適化設計の新モジュールの中で実験計画法の機能に品質工学的手法であるタグチメソッドを搭載する予定はありますか?
25.現時点では搭載する予定はありません。簡易なシステムというコンセプトに基づき、実験計画法では最適ラテン超方格法のみを搭載しています。日本国内における要望を考慮したうえで、改めて検討させて頂きます。
26.最適設計モジュール解析ソルバはどのようなものが使えますか。OpenFOAMは使えるのでしょうか。
26.SCULPTORで入力できる解析メッシュを扱うソルバであれば、最適設計でも使用可能です。今回の発表における最適化モジュールのデモでは、OpenFOAMをCFDソルバとしてワークフローを構築したデータを使用しました。