オールインワン形状最適化パッケージ Sculptor

よくあるご質問(FAQ)

製品導入前のお客様から多く寄せられるご質問(FAQ)です。

データインターフェース

Fluentで読込んだデータをモーフィング後にSCRYU/Tetraで扱う形式で出力することは可能ですか?
基本的には入力したデータと同じ形式のみで出力が可能です。ただしSTL形式への出力は入力したデータ形式に関わらず可能です。
OpenFOAMやFrontFlow/Redなど、オープンソース型CFDコードへの対応、適用事例は?
Fluent, STAR-CD, SCRYU/Tetra等、汎用CFDコードとダイレクトリンクしており、ソルバ側で持っているコンバータでこれらのデータへ変換してSculptorへの読込が可能となります。昨年の弊社ユーザ会(リンク)で発表された英国TotalSim社の事例でSculptorとOpenFOAMの連携事例があります。
構造用途にも使えますか?
ABAQUS, NASTRAN, ANSYSなどの構造解析メッシュを直接取り扱うことが可能です。海外ではFSI(流体構造連成)解析に適用した事例もございます。

メッシュモーフィング

メッシュタイプに制限はあるのですか?
基本的に、どのようなメッシュタイプでもモーフィングが可能です。テトラ、プリズム、ヘキサ、ピラミッド、ポリヘドラルの各メッシュタイプでメッシュモーフィング変形を実施済みです。
どのようなモデルにもメッシュモーフィングを利用できるのですか?
今お持ちの解析形状をベースとして変形を加えますので、メッシュ品質を維持できる範囲内の変形に限りますが、お持ちのプリ処理ソフトにてリメッシュを行うことができれば、変形可能範囲をより広くすることが可能です。
他のモーフィングソフトとの違いは?
Sculptorは流体用途により適したツールです。これは、モーフィングが高速であること、変形したメッシュ品質の良さの2点から言えると考えます。構造解析メッシュと比較した場合、要素数の多さや一定の精度を得るためのメッシュ品質の厳しさという要求に応えるメッシュモーフィング機能を有しています。
Sculptorのモーフィングで正確な寸法で変更が可能なのでしょうか?
平面や一定半径の円筒面に関しては正確な寸法で変更が可能ですが、自由曲面の場合は、モーフィング制御点間に存在するノード・要素の移動距離の補間方法と、曲面を構成する関数との違いから、制御点とノード点の移動距離の間に差が生じる場合もあります。
ASDボリュームの作成は手作業で行うのか?
ASDボリュームを構成するモーフィング制御点の数と位置を変形内容に合わせて手動で設定を行う必要があります。V2ではこの設定作業を簡略化できる機能(形状フィッテング機能,Tスプライン,GUIの改良)などが追加されより効率よく作成できるようになっています。
リメッシュ機能は備えていますか?
残念ながら現在はリメッシュ機能は備えていません。お手持ちのメッシュジェネレータなどでリメッシュして下さい。
モーフィングした際のメッシュ品質チェック機能は備えていますか?また結果ログをファイルで出力することが可能ですか?
ボリューム、ヤコビアン、スキューネスなどの評価が可能で、任意の閾値を設けて表示することができます。現在のところ、メッシュ品質結果については表示のみで、別ファイルで結果を出力することはできません。
変形後の解析精度が心配なのですが...
Sculptorで変形が可能な範囲であれば、逆に要素数・ノード番号が共通で数多くの変形パターンを解析できるメリットが生まれます。つまり、メッシュが同じようなトポロジーで配置されるので、各変形パターン間の解析精度の変化が少なくて済みます。またソルバのリスタート機能等で別の形状パターンで得られた流れ場の情報を新しい形状の解析モデルに適用することにより解析時間が格段に少なくなるメリットもあります。
モーフィングして得られた形状のCADへのフィードバックはどの様に行っていますか。
現在開発中の「Back to CAD」がリリースされると、Sculptorのメッシュモーフィングで得られた変形をCADに反映して出力することが可能になります。現在はSTL形式での出力が可能で、STL出力されたデータを参照形状として、CADデータを再度作成するプロセスを実施いただいております。

最適設計アルゴリズム

Sculptorの最適設計エンジンはどの様なものですか?
勾配法アルゴリズムによる最適化エンジンです。単目的・局所解の最適設計を簡単な設定で実行することができます。
Sculptorだけで最適設計ができるのですか?
最適設計アルゴリズムを搭載していますので、お客様がお使いのソルバとSculptorによって最適設計システムを構築することが可能です。
どの様に最適設計やワークフローが効率化されるのですか?
メッシュモーフィングを利用すると解析メッシュを直接変形して、変形後出力したデータを直接解析することが可能です。つまり最初のモデル以外のCAD形状作成やメッシュ生成を行う工数が削減されて最適設計やケーススタディが効率化されます。
外部の最適化エンジンから、どのようにSculptorを操作できますか?
バッチモードでSculptorを起動することにより外部最適化エンジンからの制御が可能です。読込→変形→出力の一連の操作をASCIIテキストで記載されたスクリプトにより自動実行します。最適化プロセルでの変形パラメータの設定制御はこのスクリプトファイルの変数記載部分を書き換えることにより行います。
Sculptorの最適化と、汎用最適化ツールの最適化はどのように使い分ければ良いのでしょうか?
Sculptor:単目的・局所解の最適化ですので、簡単な傾向把握または実験計画法などのサンプリング後さらに最適解を探索したい場合に活用できます。汎用最適化:多目的で複雑な最適化を行う場合、また設計変数と目的関数(性能)の関係が不明な場合は実験計画法による傾向把握が必要であり汎用最適化ツールが必要となります。
Sculptorの最適化計算が行われている時のライセンス占有状況はどのようになっているのでしょうか?
Sculptorの最適化エンジンを利用した最適化計算では、常にライセンスを占有した状態になります。一方、市販の最適化エンジンによる最適化計算の場合は、Sculptorはモーフィング時のみライセンスを占有した状態になります。計算時間に比べSculptorでのモーフィング時間は非常に短時間となりますので、並列計算で複数ジョブを流す場合もSculptorライセンスは1本で対応が可能です。

利用環境

ライセンスはネットワークライセンスですか?ノードロックライセンスですか?
ネットワークライセンスです。
Windows 64bit環境にも適用できますか?
2009年3月リリースのSculptor V2よりWindows 64bit対応が可能となりました。Windows環境で数千万要素を超える大規模データのメッシュモーフィングにご活用いただけます。
Sculptorを快適に利用するためには、どの様にマシンスペックを上げる必要がありますか?
Sculptor画面上で解析モデルを移動、回転、拡大縮小などの動きはグラフィックカードのスペックに依存します。大規模データの読込はメモリリソースに依存、メッシュ変形ならびにフリーズ処理(解析メッシュ要素と変形を制御するASDボリュームを関連付ける演算処理)についてはCPUスピードを上げることで高速化されます。

トレーニング、コンサルティング

一度Sculptorを使ってみたいのですが。
まずSculptorをさわってみたい方は、弊社の無料体験セミナーをご受講されることをお薦めいたします。導入を検討されている担当者様は、基本的な操作と、サンプル解析モデルを用いたモーフィング定義設定実習を中心とした入門トレーニングを受講いただいた上で無料の評価ライセンスを発行させて頂きます。詳しくは弊社営業部にお問合せ下さい。
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操作が難しそうに思えるのですが、すぐ使えるようになりますか?
Sculptorのメニューは非常にシンプルで覚えやすい内容となっております。所要一日のトレーニング(有償)を受講いただくことにより十分使いこなすことができると思います。
Sculptor最適設計コンサルサービスとは?
最適設計を実現するための業務プロセスの構築をサポートさせて頂きます。サービス内容としては、設計形状を元に変形範囲と設計変数や、対象となる性能項目などについてヒアリングさせて頂いた上で、Sculptorのモーフィング定義(ASD設定)作業をVINASにて行い、お客様のご利用環境にて最適化ワークフローを構築致します。