FOCUSスパコンを利用したDAKOTA最適設計実務セミナー・1日コース

ご好評のうちに本会は終了いたしました。
ご参加頂きましたお客様ならびにご協力頂きました皆様には深く御礼申し上げます。

ご挨拶

平成24年8月吉日
株式会社ヴァイナス
代表取締役社長 藤川 泰彦

拝啓 貴社益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格段のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。

DAKOTAは米国サンディア国立研究所で開発されオープンソース形式で配布されている最適設計と性能評価自動化の統合化システムです。ユーザーカスタマイズと拡張性が高く、多くの最適化アルゴリズムをライブラリで備えています。
DAKOTA利用の最大の特長はオープンソースコードでライセンス使用料が無料 であることです。米国では原子力機器開発や航空宇宙、自動車機器開発分野など社会公共性が高い製品の開発において豊富な利用実績があります。

この度は、DAKOTAを活用したCFD最適化設計をハンズオン形式で実習することを目的とした『FOCUSスパコンを利用したDAKOTA最適設計実務セミナー・1日コース』を下記要領で開催いたします。セミナー内容の詳細は下記をご参照願います。

今回のセミナーでは、エルボ管の圧損低減を目的とした単目的の形状最適化、ならびにボディ空力を対象とした多目的の形状最適化設計の2種類の題材それぞれにつきまして、ワークフローをDAKOTAを利用して構築する実践的な内容となっております。
形状最適化設計のための形状パラメータの変更に、流体解析向け最適設計支援システム「SCULPTOR」のメッシュモーフィング技術を使用、また流体性能を計算するためのCFDソルバは「FrontFlow/blue」を用い、FOCUSスパコンを利用した最適化設計のワークフローを学習頂きます。

最適設計システムのカスタマイズやこれまで使用してきた多目的最適設計システムの運用コストの低減を目標とされる方にとって実務的で有用な内容になっています。

敬具

開催概要

  •  勾配法による単目的、遺伝的アルゴリズムによる多目的の形状最適化の設定~実行に至る一連の過程を実習いただきます。
  •  最適化設計における解析格子の変形には、メッシュモーフィング&最適設計支援システム「SCULPTOR」を使用します。
  •  ソルバにはFOCUSスパコンの上で動くFrontFlow/blueを使用します。
  •  ポスト処理ではCFD業界標準FieldViewの現行バージョン13.1を使用します。
開催日時 2012年8月23日(木)  10:00-17:30(受付開始 9:30~)、見学会13:00-13:30
高度計算科学研究支援センター(神戸市) 2階 実習室

住所:神戸市中央区港島南町7-1-28 高度計算科学研究支援センター2F
アクセス:神戸新交通ポートライナー「京コンピュータ前駅」より徒歩3分
主催 株式会社ヴァイナス
参加費 100,000円(税別)
【ご注意事項】
受講料のお支払方法:セミナー当日の受付時に請求書をお渡ししますので、後日銀行振り込みにてお支払をお願いいたします。
定員 20名
※ベンダー様につきましては参加をお断りさせて頂く場合がございます。予めご了承願います。
受講対象者 DAKOTAに関し:
● 研究や設計業務に適用するため本格的な利用を検討中の方
● コンパイルや初期システム設定を短時間で行いたい方
● 最適化設計ワークフローの構築に必要なスクリプト作成と効率的な結果処理を学びたい方
● スパコン上で最適化問題設定・解析・ポスト処理を一気通貫で実行し実務作業におけるパフォーマンスの大幅な向上を計りたい方
参加お申込み方法 受付は終了しました。

演習の概要(予定)

SCULPTOR 3.1

SCULPTORは流体解析向けに開発された最適設計支援システムです。定評を頂いている高精度・高速モーフィング技術によりCFD/CAEメッシュデータやCADジオメトリを曲面のスムーズさを保持してモーフィングできます。最新バージョンでは最適化機能が新たなモジュール「OCC(Optimization Control Center)となって強化されパラメータ設計をさらに効率化します。本セミナーでは、DAKOTAによる形状最適化設計においてモーフィング定義を実習形式でご説明いたします。

DAKOTA 5.1

DAKOTAは米国サンディア国立研究所で開発された、オープンソースの性能分析自動化・統合化システムです。感度解析・不確実性評価・最適化・較正といった、実験・解析結果の分析のため各機能を搭載しています。特にライセンス料金不要で最適化設計を実施できることから、米国では広くエンジニアリング目的で活用が進んでいます。
本セミナーでは、DAKOTAの概要・導入方法・米国での事例紹介ならびに豊富な最適化設計機能を用いた実習を行い、一連の最適化ワークフロー構築のための設定、実行、結果取扱の方法を習得いただきます。

FrontFlow/blue-Ver.7.2

FrontFlow/blueは非圧縮流体の非定常流動を高精度に予測可能なLarge Eddy Simulation(LES)に基づいた汎用流体解析コードです。形状適合性に優れた有限要素法による離散化を採用し、ファン/ポンプ等の流体機械や複雑形状周りの非定常乱流解析および流れから発生する騒音の予測が可能です。本セミナーでは、最適化設計において性能を求めるためのCFDソルバとして本解析コードを使用いたします。SCULPTORによりモーフィングされた解析格子データの取り扱いとFOCUSスパコンにおけるソルバ実行について実習形式でご説明いたします。

FieldView 13.1

最新バージョンのFieldView 13では、グラフィックスピードの大幅な向上かつ大規模並列計算の可視化に群を抜いたパフォーマンスを実現しました。さらにデータマネジメント新機能「XDBワークフロー」によりFrontFlow/blueによる大規模非定常解析データの可視化を劇的に効率化します。
本セミナーでは、最適化ワークフローの中で性能値を獲得するためのポスト処理を自動実行するために使用いたします。

FOCUSについて

FOCUSはFoundation for Computational Science(財団法人 計算科学振興財団)の略称です。京速コンピューター「京」の活用を図るため、研究開発および産業利用の推進並びに広く普及啓発を行うことにより、計算科学分野の振興と産業経済の発展に寄与する目的で、平成20年1月に設立されました。詳細は、下記をご参照ください。
URL : http://www.j-focus.or.

セミナープログラム(予定)

9:30-10:00 受付
10:00-10:20 オープニング
株式会社ヴァイナス
代表取締役社長 藤川 泰彦
10:20-12:00 オープンソース型最適化設計システムDAKOTAの機能概要とモジュールの利用方法
オープンソース型最適化設計システムDAKOTAの機能の概略をご説明するとともに、ご利用いただくうえで必要なライセンシング(LGPL)の考え方やインストール設定のポイントを、講義形式で解説いたします。

・DAKOTAとは?~開発背景と機能概要
・DAKOTAの特長
・モジュールのダウンロード
・インストールと想定される問題への対処
・設定の概要
株式会社ヴァイナス 技術二部
流体最適設計技術Gr. 山本 幸広
12:00-13:00 昼休憩
※会場内は飲食不可につき、お客様にて各自昼食をお取り頂きますようお願いいたします。尚、館内にレストランがございます。
13:00-13:30 京スパコン(1F展示コーナー)、FOCUSスパコン 見学ツアー※
※見学実施時間は多少前後する場合がございます。予めご了承願います。
13:30-13:50 DAKOTAを用いた最適化設計事例とヴァイナスによるサービスのご紹介
米国を中心として海外ではDAKOTAを活用したエンジニアリングへの適用が進みつつあります。高精度・高機能ソルバCRUNCH CFDによる解析とDAKOTAの最適化システム、SCULPTORのメッシュモーフィング技術によるCFDモデル変形を連携した最適化事例をご紹介します。またヴァイナスはDAKOTAに関連したサービスの準備を進めており、ユーザーニーズに直ちに対応する体制を整えています。ライセンス料金不要でカスタマイズ性に優れたDAKOTAの特性を生かしたサービスをご紹介します。
株式会社ヴァイナス 技術二部
流体最適設計技術Gr. 山本 幸広
13:50-14:10 参考ソフトウェアの情報紹介
株式会社ヴァイナス 技術二部
流体最適設計技術Gr. 山本 幸広
14:10-15:40 勾配法を用いた単目的最適化設計 テュートリアル演習
ベンド管の圧損低減目的の形状最適化設計を題材として、DAKOTAの最適化ワークフロー実行のためのスクリプト作成から最適化実行までの一連のプロセスを実習形式で習得いただきます。ここでは、最適化手法として、単一目的の勾配法を用いており、本手法の考え方について解説いたします。

・最適化問題の概要
・メッシュモーフィングによる形状パラメータ定義
・勾配法による設計値探索
・最適化の実行と結果の確認・評価
株式会社ヴァイナス 技術二部
流体最適設計技術Gr. 山本 幸広
15:40-15:50 休憩
15:50-17:30 遺伝的アルゴリズムによる多目的最適化設計 テュートリアル演習
多目的最適化設計のワークフロー設定から最適化結果確認までのプロセスを実習いたします。ここでは、遺伝的アルゴリズムを最適化手法として用いており、本手法の概要について解説いたします。

・最適化問題の概要
・サンプリングと応答曲面近似
・遺伝的アルゴリズム
・パレート解の作成と解の選択
株式会社ヴァイナス 技術二部
流体最適設計技術Gr. 山本 幸広

※プログラムは都合により変更となる場合があります。予めご了承願います。
※記載された社名および商品名は各社の商標または登録商標です。