流体解析用 高品質メッシュジェネレータ Pointwise

Fidelity Pointwise V18.6 最新情報

T-Rexのパフォーマンス向上とユーザインターフェース強化!

Fidelity Pointwise V18.6では、主に境界層メッシュ生成機能 T-Rex の処理速度向上と安定化を行っています。また、ユーザインターフェースの改良やCADインターフェースを強化しています。詳細については、開発元のリリースノートを確認下さい。

・Fidelity Pointwise V18.6R5リリースノート
   https://pointwise.com/support/release-notes-V186R5.html

複数の境界層を一度に押出してスピードアップ(T-Rexの新設定)

T-RexにAcceleration オプション設定が追加されました。境界層生成プロセスに時間を要する場合(層数が多いモデルの場合など)、一度に押出すLayer数を設定することによって、メッシュ生成がスピードアップします。


Pointwise V18.5 最新情報

ボリュームメッシュ設定を効率化した新機能と非構造ブロックのスムージングを搭載

Pointwise V18.5R2を2022年3月8日にリリースしました。主な新機能は、以下の通りになります。


▲ Pointwise V18.5の新機能 Automatic Volume Meshで作成したHex-Coreメッシュ(ボクセルタイプ)

新機能! Automatic Volume Mesh

サーフェスメッシュ作成後、自動的にブロックを生成し解析領域設定を行うことができる新しいコマンドです。Automatic Surface Meshと併せることで、最短で2ステップでメッシュを作成します。

・解析領域は、直方体、円筒、球形状から選択でき、サイズを指定します。サーフェスメッシュの境界エッジから対称面設定を自動的に行います。

・壁面にあたるサーフェスメッシュに対してT-Rexによる境界層メッシュ設定を自動的に行います。T-Rex主要パラメータはAutomatic Volume Meshコマンド設定時に変更することが可能です。

・作成したブロックは、これまでのSolveコマンドにより設定変更や微修正が可能です。


▲ Automatic Surface Meshのパネルと設定時のディスプレイウインドウです。
サーフェスメッシュの領域から・中央位置から直方体のサイズを指定しています。


▲ 直方体形状に境界のサーフェスメッシュが生成されて、ブロックが完成します。
オプションで、内部へのセルの生成も実行できます。


▲ 背びれ付近の拡大図です。物体サーフェスメッシュと解析領域境界に自動的に生成したサーフェスメッシュ(左)、
境界層セルと遠方領域はヘキサをベースにしたHex-Coreメッシュ(ボクセルタイプ)のセルを表示しています。

▲ Automatic Volume Mesh(内部流れ)

▲ Automatic Volume Mesh(外部流れ)

非構造ブロックの品質を改善するスムージング

新しい非構造ブロックのスムージング機能には、セルの最大角を抑えるように節点を制御し、リメッシュすることなく自動的にセル品質を改善させることができます。特に、歪みやすい境界層からテトラへ接続する部分や角部のセル品質を改善する場面で効果を発揮します。Pointwiseへインポートされたソルバフォーマットの非構造メッシュに対しても、このスムージング機能を使って品質改善することができます。


▲ サンプルメッシュに対してスムージングを与えたベンチマーク結果を右のグラフに示しています。
黄・オレンジ色で表示された最大角170°を超える品質が悪いセルは、スムージングにより
イタレーションを重ねる毎にターゲット値(165°)付近まで自動的に改善しています。

▲ 非構造ブロックのスムージング機能

エッジラインの作成・編集にスロープガイドを表示

メッシュやジオメトリのエッジラインの作成や編集時に、接続するエッジ(コネクタ)の延長方向及び直交方向に破線でガイドが表示されます。エッジの制御点をドラッグして移動する際に、そのガイドにスナップさせることができます。接続点において直線的なエッジ形状への制御操作や壁境界近傍のセルを直交に修正する操作が簡単になります。


▲ 角柱の軸方向にエッジ作成時の表示です。破線のスロープガイドに終点をスナップして、
接続するコネクタの延長方向へ簡単にエッジを作成できます。


▲ 青色と緑色のサーフェスメッシュ境界上のコネクタ形状を編集して端部のセルの直交性を高めます。
直線からベジェ曲線へ変更して曲線の傾きを制御するポイントを直交方向のガイドラインにのせて調整できます。
このような制御により、サーフェスメッシュ境界付近の構造格子セルの直交性を向上させることができます。

▲ エッジ作成・編集時のガイド表示

Patchコマンドに接線接続オプションを搭載

欠落面の復元や穴を閉じるために使用するPatchコマンドに接線接続オプションが追加されています。サーフェス開いた部分を塞ぐサーフェスは、接しているサーフェスの傾きに合わせ制御されるため、境界部分の凹凸を抑え連続的なサーフェス形状になります。


▲ サーフェスに穴あき形状があるサンプル形状Aに、Patchコマンドにより穴を塞ぐサーフェスを生成しています。
Bは接線接続オプション無し、Cは接線接続オプション有りで作成されています。
Bは境界エッジ形状はキープされるものの、平面的なサーフェスが作成されているため、大きく内側にへこんでいます。
Cは接線接続オプションにより円管形状に近い形状で作成されている。

▲ Patchコマンドの接線接続オプション

その他の新機能

▲ 新しいメッシュタイプ:Thin Surface Interpolation

▲ 新しく追加されたメッシュデータの出力フォーマット

▲ 新しいメッシュ品質評価指標について

Pointwise V18.4 最新情報

サーフェスメッシュの生成・制御を大幅に効率化!
~高品質なメッシュの基礎となるサーフェスメッシュの高度な制御を自動化~

2021年7月6日、Pointwise V18.4R4をメンテナンスリリースしました。Pointwise V18.4の主な新機能は以下の通りです。

Pointwise V18.4によるターボ機械形状へのメッシュ生成(Pointwise社提供)

▲ Pointwise V18.4によるターボ機械形状へのメッシュ生成(Pointwise社提供)

新機能:Automatic Surface Mesh

エッジ形状やサーフェスの曲率、隣接する格子点分布を自動調節した高品質なサーフェスメッシュをワンクリックで生成します。また、目標とするメッシュ品質指標等の主要パラメータを設定することも可能です。
この機能で自動生成されたサーフェスメッシュは、これまでの強力なメッシュ制御機能を使った追加編集が可能です。

航空機形状にHex-Coreを適用した事例(CRAFT Tech社提供)

▲ Pointwise V18.4のAutomatic Surface Meshにより生成したレーシングカーの
フロントウイング形状へのサーフェスメッシュ生成例(Pointwise社提供)

ワンポイント動画(Automatic Surface Meshing)

 
▲ Global Tabでは、ジオメトリ特徴を基準としてメッシュ解像度を指定することができます。(自動で設定されたデフォルト値を変更できます。)   ▲ Global TabのGoalフレームでは、アスペクト比や拡大率に制限を設けることができます。また、4角形支配のメッシュへアルゴリズムの切り替えが可能です。
 
▲ Local Tabでは、指定するサーフェスに対して個別にメッシュサイズを指定することができます。   ▲ Advanced Tabでは、角度による閾値を変更して自動で設定されるメッシュの仕様を調整することができます。
 
▲ Advanced TabのMapped Subdivision Ratio値により、細長いサーフェスを判定してMapped domainを生成します。これは非構造サーフェスメッシュでありながら、構造格子的な碁盤の目構造をキープします。   ▲ Advanced TabのBoundary Proximity Influenceは、メッシュ細分化影響領域を切り替えることができます。この動画のように、Pointwiseでは近隣のメッシュに対して、同程度のメッシュサイズへ自動的にリファインする機能があり、効率的にスムーズなメッシュを生成します。

サーフェスメッシュアダプテーション機能

 
▲ Sourceエンティティによるセル密度制御:ドメイン単体での適用(新機能)とブロックと関連したドメインのアダプテーション機能(従来機能)   ▲ サーフェスメッシュの境界エッジ節点分布をサイズフィールドに基づき自動制御させることができます。これにより、サーフェスセルサイズをスムーズに遷移させ品質を保ちます。

より柔軟なサーフェスメッシュ制御

・アスペクト比をベースとした2D T-Rex押出高さ制御
※ 2D T-Rexは指定したエッジラインから押し出しでサーフェスセルを生成する機能です。

より柔軟なサーフェスメッシュ制御

▲ Aは、Aspect Ratio:10.0を設定した場合、各格子点間隔に対して約1/10の高さで押し出します。
一方、BはMax. Aspect Ratio:10.0を設定した場合、エッジ上の格子点の最大間隔に対して
約1/10の高さで揃えてセルを押し出すします。

・Diagonalize機能にリンク機能が追加され、構造格子の構造を保ちながら3角形セルを生成することができます。

より柔軟なサーフェスメッシュ制御

▲ これらのサーフェスメッシュはDiagonalize機能により非構造化した3角形セルです。
リンクオプションにより構造を保ったまま格子点数を変更することができます。

インポート可能な形状ファイルフォーマットを追加

Stanford PLY、Wavefront OBJ形式のインポートに対応しました。