AIを利用した次世代型最適設計システム OASIS AI
OASIS AI事例
H型鋼矯正のための圧延プロセス最適化
使用ソフト | FEM Solver |
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< 課題 >
H形鋼は建設・輸送・製造分野で広く利用されており、鋼またはアルミニウムを圧延あるいは押し出して製造されます。製造後には残留応力と曲率を低減するため、多数のローラーを用いた矯正工程が不可欠です。しかし従来は物理的な試行錯誤で条件を調整していたため、時間・材料・人件費の各面で多大なコストがかかっていました。
< 解決策 >
まず圧延プロセスの有限要素(FE)モデルを構築して検証し、その上でOASIS AIを用いてローラーの押込み量(ローラープランジ)スケジュールを最適化しました。7本のローラーのうち3本を可動とし、残留応力と寸法公差の要件を満たす押込み比の範囲を探索しています。
設計変数 ・ 3つのローラー (#2, #4, #8) のZ方向移動距離 (1つは離散変数、2つは連続変数) 目的関数 ・ H型鋼の傾斜度と角度偏差 |
▲ H型鋼の矯正プロセス |
▲ 角度偏差(Angle Deviation) |
▲ 傾斜度(Gradient) |
< 結果 >
OASIS AIで最適化したプロセス設定により、直線性と耐久性に優れた H形鋼を安定して製造できるようになりました。その結果、不良品の発生を大幅に抑制しながら製品品質をさらに高めることに成功。また、従来の試行錯誤に要していた時間・材料・人件費も削減でき、総コストの大幅な低減を実現しました。