高機能・高精度流体解析ソルバ CRUNCH CFD

非定常旋回キャビテーション解析の精度検証

インデューサーポンプなどで発生する旋回キャビテーションは、装置運用の障害となるキャビテーション様式であり、現象の予測・予防が重要です。下図に、スペースシャトル主エンジン(SSME)液体水素低圧ポンプ(LPFP)のインデューサーを対象とした旋回キャビテーションの予測事例を示します。非対称な気泡群がローター回転と非同期的に移動する旋回キャビテーション現象を捉えています。

インデューサポンプのキャビテーション解析

キャビテーションはブレードからブレードに瞬時に移り変動

インデューサポンプのキャビテーション解析

非定常回転キャビテーション

3次元の非定常旋回キャビテーション数値予測の精度検証事例はほとんどありません。ここでは、回転翼付近のシュラウド定点圧力のスペクトル解析結果を、測定と解析で比較しました。下図のモードCは翼通過周波数に対応します。モードAはキャビテーション不安定の1次モードであり、この高次モードを含めて、一致は良好です。

旋回キャビテーション数値予測の精度検証事例

以下では、ベアリングに作用する流体力を下図に示します。これは設計データとして重要ですが、測定は極めて困難であり、CRUNCH CFD🄬による数値予測からは取得可能です。

ベアリングに作用する半径方向流体力の極座標表示:非対称キャビテーションの影響