超臨界流体・超音速・化学反応対応 密度ベース流体ソルバ CRUNCH CFD®
よくあるご質問(FAQ)
製品導入前のお客様から多く寄せられるご質問(FAQ)です。
乱流計算
- CRUNCH CFD®ではDNSによる計算は可能でしょうか?
- DNSを意図したスキームではありませんので、現実的には行えません。
- Hybrid RANS-LESモデルとDES (Detached eddy simulation)は同じでしょうか?
- Hybrid RANS-LESモデルは、DESとは異なるものです。
CRUNCH CFD®のHybrid RANS-LESモデルでは、壁からの距離は参照せず、 局所情報に基づきLESとRANSのブレンド比を連続的に変更しています。
- (純粋な)LESのSGSモデルを教えて下さい。
- (純粋な)LESでは、1方程式モデルでk(サブグリッドスケール乱れエネルギ)の輸送を計算しています。
- Hybrid RANS-LESモデルにおいて、LES領域とRANS領域の判別方法を教えて下さい。
- 局所渦スケールとメッシュのサイズで判断しており、LESとRANSのブレンド比を連続的に変更しております。 よって、DESのようなつなぎ部での不連続性はありません。
- Hybrid RANS-LESモデル使用時には、LES領域とRANS領域の判別はユーザが行うのでしょうか?
- ソルバ(物理モデル)が判断しますので、ユーザ側に負担はありません。 具体的には乱流モデルで評価する局所の乱れ長さのスケールと、 ユーザー指定の格子サイズの比から、RANSとLESのブレンド比を連続的に変化させます。
- 純粋なLESモデルとHybrid RANS-LES乱流モデルでは、どの程度、計算時間が違うのでしょうか?
- 計算時間は概ねメッシュ数に比例します。 純粋なLESでは全領域で詳細メッシュ、Hybrid RANS-LESでは部分的にRANS用のやや粗いメッシュを用います。 よって、Hybrid RANS-LESを用いるほうが、計算時間を短縮できます。
音響計算
- 2次風上差分での計算では音響解析は可能でしょうか?
- 数値粘性低減の特殊な処理をしていると思われ、解析結果として音響解析に成功しています。 ただし、解析に使用するメッシュは細かくする必要があります。
キャビテーション計算
- 気液混相流の圧縮性について、局所的な音速を考慮してるのでしょうか。
- 局所的な音速は考慮されています。局所の気相体積分率に基づき、算出しています。
伝熱計算
- 輻射伝熱モデルは使用できますか?
- 現在、輻射伝熱モデルは入っておりません。ご要望がございましたら搭載することは可能です。 現在は優先度の判断から、未対応の状況です。
噴霧計算
- 亜臨界条件下における気相中での液体噴霧解析の事例はありますか?
- 混相流モデルを省ける超臨界条件下に比べて、亜臨界条件下の方が計算は困難となります。 開発元では、オイラー法に基づき、気液界面からの一次微粒化、液滴の二次微粒化、 蒸発と燃焼を統一的に計算する技術を開発しています。おそらく、他に事例は存在しないものと思います。
メッシング
- 回転機械用のスライディングメッシュの機能は使用可能でしょうか?
- 使用可能です。
- 移動変形メッシュと解適合格子の併用できますか?
- 併用できます。なお、解適合格子は別オプションの機能となります。
- 物体の任意移動に対する移動変形メッシュのメッシュ変形モードを教えて下さい。
- 物体変位が小さい場合にはメッシュの弾性的変形、物体変位が大きい場合にはリメッシュを行います。
その他
- 境界条件の設定方法を教えて下さい。
- 境界条件の設定は、テキストベースで行います。 具体的にはGridgenまたはPointwiseでメッシュを切った後、境界領域のフラグを立てる設定を行います。 これをCRUNCH CFD®で読み込んで必要な条件設定の編集を行います。 手作業による編集が必要ですが、一度作成すると入力テキストファイルを流用することが可能ですので、 思ったほど煩雑さは感じないと思います。
- 流体の物性テーブルについて教えて下さい。
- 非圧縮(密度入力)、完全ガス近似(分子量入力)に加え、 液体ロケットに対応できる超臨界圧を含む実在流体の状態方程式を備えています。
- CRUNCH CFD®に搭載されている物理モデルの特徴を教えて下さい。
- 物理モデルは、液体ロケットエンジンの燃焼、非定常大規模な気泡剥離を伴うキャビテーション、高精度を必要とする音響問題、 極超音速流れなどに特化しています。特にHybrid RANS-LES乱流モデルに特徴、オリジナリティがあります。
- 他の汎用ソルバで解析可能な問題をCRUNCH CFD®で解析は可能でしょうか?
- 解析機能は他の汎用ソルバに比べると種類は少ないですが、多くは解析可能です。
- CRUNCH CFD®が得意とする解析対象を教えて下さい。
- 実在流体の状態方程式が必要な液体ロケットエンジンの燃焼、非定常大規模な気泡剥離を伴うキャビテーション、 高精度を必要とする音響問題、極超音速流れなどです。
- CRUNCH CFD®では、何次の風上差分スキームを使用しているのでしょうか。
- CRUNCH CFD®は2次風上差分スキームを使用しています。