開催のご報告

英国Wikki社のDr.Hrvoje Jasakを講師に迎え、東京の航空会館にて7月29日(金)、8月1日(月)、2日(火)の3日間にわたり開催しました、同氏による本邦初のセミナー「OpenFOAM®の設計実務適用セミナー」は、約100人の方々のご参加を得て成功裡に終了いたしました。御礼を兼ね、ここにご報告させていただきます。

当セミナーでは、7月29日は講義形式によるOpenFOAM®の機能・特長の説明とケーススタディの解説を、8月1日、2日にはマシンを使用してのハンズオントレーニ ングと実務レベルにおける高度な活用のトレーニングを行いました。
聴講された方々の業界は、航空宇宙、自動車、電機・電子、重電、一般機械、海洋船舶、土木・建築、化学、情報など広範囲に渡っており、様々な業界における関心の高さがうかがえました。

聴講されたお客様からは、

  • OpenFOAM®の全体像がよく理解でき、今後の導入検討の参考になった。
  • Jasakによる講義だけではなく、聴講者によるQ&Aとディスカッションで様々な意見を聞く貴重な機会を得ることができた。
  • カスタマイズの自由度の高さ、モデル選択の幅の広さ、構造連成への適用性を知ることができた。
  • 薄膜、混相流、自由境界における解析例から既存のコードと同精度の解析を行うことができることを知った。
  • 開発ロードマップを知ることができ参考になった。
  • ヨーロッパの自動車メーカーの活用事例が参考になった。
  • プリプロセッサPointwise、ポストプロセッサFieldViewとシームレスにつなげることで、OpenFOAM®の設計実務への適用の道が開けた。

などのご感想を多数頂きました。OpenFOAM®を「プリプロセス-解析-ポストプロセス」という一貫した設計実務プロセスに適用させる方法を理論と具体例の両面よりわかりやすく解説したセミナーとして高くご評価を頂いたものと自負しております。

開催のご報告

1992年、クロアチア ザグレブ大学卒業。その後、英国インペリアル・カレッジ(Gosman研)にてPhD(Mechanical Engineering)を取得。CD-adapco社 シニア・ディベロッパ、Fluent社 コンサルタントを歴任。2000年、Henry Weller氏(現OpenCFD社代表)とともにNabla社を設立し、OpenFOAM®(現在OpenCFD社が著作権を所有)の前身であるFOAMの開発を共同で行う。2004年、Wikki社設立、代表に就任。OpenFOAM®の機能拡張、ユーザーサポートなどを進めている。クロアチア ザグレブ大学教授、スペイン サラゴサ大学客員教授、チリ フェデリ・サンタマリア工科大学と各国の大学でも教職を歴任。

WIKKI

OpenFOAM®のご紹介

共催企業

株式会社ファームフロー

株式会社キャンパスクリエイト

2011年 7月29日(金)  講 義

OpenFOAM®の設計実務への適用を目的に、Dr. Jasakによる詳細説明に加え、ヴァイナスからはPointwiseとFieldViewの活用ガイドライン、ファーム・フローからは実務支援の技術サポート体制の説明を行いました。OpenFOAM®に関しては、背景となる歴史とコンセプト、技術各論としてソルバー機能、並列計算、車体空力と水滴粒子・液膜形成、気液自由界面と圧縮性混相流、ターボ機械応用と密度ベースソルバー、カスタマイズ機能、今後の開発計画の説明を行いました。

2011年 7月29日(金)  講 義
2011年 7月29日(金)  講 義

2011年 8月 1日(月)  初級トレーニング

当日は、2次元翼モデルと3次元車体空力モデルを対象にして、ヴァイナスよりPointwiseによるメッシュ生成とFieldViewによる結果の評価、Dr. Jasakからは計算条件の設定や物理モデルの選択、ファイル構成などOpenFOAM®の基本について、ハンズオン形式でのトレーニングを行ないました。限られた時間でしたが、普段 はインターネットで収集するしかないOpenFOAM®の実行方法や、マニュアルにも詳細に記載されていない「ツボ」などが紹介され、現在すでにOpenFOAM®をご利用の方、汎用CFDソルバをご利用の方にもご好評をいただきました。

→ Pointwise
→ FieldView

2011年 8月 1日(月)  初級トレーニング
2011年 8月 1日(月)  初級トレーニング

2011年 8月 2日(火)  中上級トレーニング

商用ソルバーやOpenFOAM®でのCFD業務を経験されている方を対象に、OpenFOAM®を高度に活用するための実務レベルでの具体的情報を提供しました。すなわち、CFDソルバーとしての構成、離散化原理と移動格子、並列計算機能と並列効率向上、GGIと呼ばれる内挿法、ターボ機械用ツール、市販ソルバーからOpenFOAM®への移行操作、プログラミングのガイドライン、ライブラリーの活用法などのトレーニングと質疑応答を行いました。

→ Pointwise
→ FieldView

2011年 8月 2日(火)  中上級トレーニング
2011年 8月 2日(火)  中上級トレーニング