CFD受託解析

CRUNCH CFD 受託解析事例:ポンプ騒音発生源の解析

CRUNCH CFDには、遠方騒音を分析するための音響モジュールが装備されています。このモジュールは、遠方ノイズ伝搬にFfowc Williams-Hawkings(FW-H)定式化を使用しています。流動解は非定常計算中に音響データサーフェス(ADS)に保存され、遠方騒音は後処理ステップにて計算されます。

この受託解析事例は、大手ポンプメーカー様の高エネルギー2ステージ19MW海水噴射ポンプからのノイズ発生源追跡において貢献したものです。このシミュレーションの目的は、現場作業者から報告されたブレード通過周波数での大きな騒音について、実測された音響の発生源を、単相および2相の非定常RANS CFD音響解析結果を通じて裏付け、理解することでした。計算はCRUNCH CFDの非圧縮性ソルバーと遠方騒音解析モジュールを使用して実行されました。

分析では、ポンプ騒音をサクションインレットベイからの湾曲する流れによるものと、通過するブレードとの相互作用によるものに分離しました。インペラブレードはキャビテーションを低減するように最適化されており、このため広帯域のキャビテーションノイズがなく、ポンプ騒音がかえって目立つ、という結果になっていたことがわかりました。


図1.ポンプサクションベイとインペラ。
ノイズレベルはサクション入口の表示円環部での値
 

図2.音圧レベル指向性極座標 (dB)。
算出されたノイズレベルは、
各周波数成分の指向性を示しています。
 
図3.表示円環面での積算音圧レベル
(オーバーオール周波数)