CFD(流体解析)可視化ポストプロセッサ FieldView
FieldView V14 の新機能
数多くの新機能の搭載を予定しており、なかでも新GUI:マルチウィンドウ表示機能により、同時に多角的な表示を行うことが可能になります。その他、新しいベクトル表示機能、粒子表示速度の高速化など大幅な改良を予定しております。
粒子表示処理時間の大幅短縮
粒子表示アルゴリズムを改良しレンダリング処理の新技術採用により、粒子表示処理速度を最大400倍高速化致しました。流線の粒子表示をはじめ、エンジン筒内噴霧解析・微粉炭燃焼解析のようなラグランジェ混相流解析などの粒子を多数表示させる表示させる可視化処理時間の高速化を実現します。また、表示粒子数についても、前バージョンでは数百万粒子が限界だったものを、数千万~数億粒子の可視化にも対応できるよう改良されています。
マルチウィンドウ表示機能
新規にマルチウィンドウGUIを採用いたしました。
一つの解析データを一度だけ読み込むだけで多角的に表示することが可能です。また、複数ケースを並べて表示したうえで、拡大・回転・アニメーション操作をシンクロ動作、非定常データを各タイムステップごとに表示するなど、非常に自由度が高く扱いやすいGUIとなっております。
ベクトル表示機能の改良
ベクトル表示機能を改良し、カーブドベクトル表示、スキップベクトル表示と呼ばれる表示手法が追加されました。
■ カーブドベクトル表示
CoordinateSurface上に、曲線状のベクトル矢印を表示します。面上に二次元流線を計算したうえで、ある経過時間で流線を区切って表示する手法です。流れ場の渦構造などを表示させる場合、直線のベクトルよりも、渦の発生位置が視覚的にわかりやすく表示することが可能です。また、流線データとして扱いますので、ベクトル矢印が進んでいくようなアニメーション表示を行うことも可能です。
■ スキップベクトル表示
ベクトル数を間引いて表示する機能です。今まで表示ベクトル数を調整するために“UniformedSampling”機能が搭載されておりましたが、等間隔に指定した数を配置する手法のため、流れ場の着目したい位置に必ずしもベクトルが表示されるとは限りませんでした。新しいスキップベクトル表示では表示されるベクトルを間引くことで、メッシュサイズが小さい部分に相対的に多くのベクトルが配置され、着目したい領域にベクトルを表示しつつ視認性を向上したベクトル図を作成することが可能です。
並列数の無償アップデート
標準版ライセンス(FieldView Full Power)の並列数を最大8並列まで動作できるようにアップグレードされます。また、並列版ライセンス(FieldView Parallel)についても、並列数がアップされます。
ライセンス種別 | V13ライセンス | V14ライセンス |
---|---|---|
FieldView Full Power | 3 Parallel | 8 Parallel |
FieldView Parallel 16 | 16 Parallel | 32 Parallel |
FieldView Parallel 32 | 32 Parallel | 256 Parallel |
ライセンスレンタル・保守費用の変更は御座いません。
追加費用が発生することなく並列数がアップグレードされます。
SCryu/Tetra・STREAMダイレクトリーダー搭載
汎用流体ソルバSCryu/Tetra、STREAMのダイレクトリーダーが追加されます。ネイティブデータファイルであるFLDファイルを直接読み込むことが可能になり、データ変換作業が不要になります。
バッチ処理のハードウェアレンダリング対応
スクリプトによるバッチ実行処理時にグラフィックカードによるハードウェアレンダリング処理が可能となります。
従来のCPUによるソフトウェア処理と比較して約10倍の処理速度アップを実現し、バッチ処理による画像出力、アニメーション出力の処理時間が大幅に短縮されます。